ものべの - 夏葉
ハッピーエンドはネバーエンド: 2012年04月

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陸乃家鴨 『一緒に暮らすための約束をいくつか』

前回に引き続き今回も紙媒体、芳文社から出版されているコミック

『一緒に暮らすための約束をいくつか』を紹介です。←桜色のイメージの作品なのでピンクで題字にしてみました。




いやぁ二巻完結なので下手すると埋もれてしまいかねませんしね。でも埋もれさすにはあまりにも勿体無い良作品だと思います。

作者はぶっちゃけ基本エロ漫画方面で活躍されているらしい陸乃家鴨先生(でも今作は露骨なエロ描写は無し)。

そっち系の漫画の方はまだ読んでいませんが今作を読んだせいでそのうち読んでみたい気もしています。

さてこの『一緒に暮らすための約束をいくつか』ですが、主人公である才能は有るけど(フリーの映像作家)ズボラで適当な性格をした35才独身男の悟郎と親友であった夫婦の忘れ形見である14才の中学生紗那(サナ)との物語が中心となります。

親友夫婦が存命の頃、紗那が生まれた頃から悟郎はちょくちょく家に遊びに行っており親友夫婦と元気な娘の紗那の家庭を理想の家族(居心地の良い大切な空間)として大事にしていました。

しかしある時親友夫婦の妻が亡くなり、悲しみに暮れる親友と娘の姿を見たくないが為に目を逸らし避けるようになります。
悟郎の携帯には親友から紗那の為にも会いに来て欲しいと連絡があったりしていましたが適当な理由を付けて会いにもいかない日々が続きます。

それから暫くしたある日悟郎の携帯に再び親友の携帯から着信があります。しかし電話は親友からではなくその娘紗那からでその内容は『お父さんが・・・』というものでした。

葬式に出て初めて目を逸らし続けた結果、大切な場所どころか大切な人達まで失った事を思い知った悟郎、そんな彼の目に部屋の隅で蹲る紗那の姿が映ります。

彼女は元々よく泣き、よく怒り、よく笑う少女でした。ホントに小さな頃より悟郎の事が大好きでよく懐いていた彼女なのに悟郎から話しかけられても無表情のまま全く反応を示しません。
彼女の父親悟郎の親友は妻が死んで暫くして育児放棄をしていた事が判ります。小学校にも数ヶ月行っておらずいつもまにか自分の殻に閉じこもり自閉症のようになってしまっていたのです。

いくら呼びかけても反応しないままの紗那でしたが、ちょうど葬式に来ていた近所の人間がしていた親友は自殺だったのではないか等の噂に悟郎が激怒して怒鳴った事で反応します。

そして悟郎の袖を震える手で掴む紗那。そんな彼女の手を見て悟郎は思います「壊したくないものは、守りたいものは、この小さな手を握り続けることでしか守れない」と。

そして悟郎は尋ねます「自分の所にくるか?」と。紗那はそれを聞きやっと感情を取り戻し泣きながら「一緒に居たい」と願います。

全てはここから始まります。その後紗那が小学校の頃の話があり、物語は二年後になり改めて始まります。この時悟郎35才、紗那14才

悟郎は相変わらずですが、ズボラな悟郎の身の回りの世話をし学校でも優等生として知られる程しっかりものに成長した紗那。
彼らは一緒に暮していくためにいくつかの約束をしています。例えば「朝ごはんは毎日必ず一緒に食べる」等の一見すると簡単そうなものです。しかしおそらく一緒に暮らしてはいても他人ではある、しかも世間的に見るとあまり良い目では見られにくい二人の生活を、そして絆を二度と失わない為に紗那が望んだいくつかの約束なのだと思うと本当に大事なものだと感じます。
タイトルもまさにここからきていてまさに『一緒に暮らすための約束をいくつか』といった感じです。


さていままでぐだぐだ読書感想文(しかも下っ手くそな)みたいな内容書いてきましたが、

ぶっちゃけこの作品の見所は20以上もの歳の差の二人の関係です。

悟郎には大学時代からの後輩で今では自分に仕事を斡旋してくれるエリートな由加利という恋人がこの時点で居ます(正確には紗那を引き取る際、社会的な目をごまかす為に由加利の提案した擬似恋人関係・・・但し由加利は本気で悟郎を愛している 何だかんだで肉体関係も)。
彼女もかなり良いんですよね~ホンッと良い女なお方です。

それはともかく悟郎は子供のいう事と冗談半分で流していて現在では紗那もそういう事を言わなくなっていた為本人は気づいていませんが、紗那が本当に小さい頃(それこそ7才位の時点では既に)から彼に言っていた『好き』は本気で異性に対する『好き』であり、その気持ちは今でも全く変わっていません。

それでもそれを言ってしまって今の生活が崩れてしまう事も恐れる彼女は切ない想いを度々しつつも悟郎との生活を続けていきます。
それに対し由加利も由加利で嘘から始めてしまった恋人関係である為、あと一歩を踏み出せず切ない気持ちを抱えて悟郎と仕事をしています。
彼女らとの(悟郎がなかなか気づかない)三角関係。それがどういう未来を迎えるか、まさにこれが醍醐味ですよね。

でもある意味凄いのはギリギリのところでドロドロ展開にはならない!という事です。

恋愛関係以外にも悟郎の心の弱さや欠陥の理由や想い、家族や親友達との物語には涙が出そうになりますし、この作者さんは本当に桜(またはそれに似た植物)の描き方が上手いと思います。

情景描写だけでもすごく感動しそうになりましたよラストとか!


とにかく最後は本当に最高に良い終わり方もしているし二巻完結で読みやすいと思いますので未読の方は是非一度手にとってみてください。
某ドロップにも似ている所がありはしますが『これはあくまでこれ』です先入観ナシで読んでみて下さい。おススメです!

作者さん・・・エロ漫画も良いですが、一般紙でも是非今後も活躍して欲しいですね。


追記・紗那も由加利もどちらかと言うと『姐さん女房』的なタイプなんですよね(割と二人ともサバサバもしている)。だらしない悟郎の尻を蹴っ飛ばして叱咤激励するみたいな?・・・前にも別の記事で書いた気がしますが
姐さん女房系(の性格)のヒロインって・・・スッゴク良いですよね!!!(魂の叫び)
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