ものべの - 夏葉
ハッピーエンドはネバーエンド: 2012年03月21日
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アルファポリス『ゲート1 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』

今回はアルファポリス出版から出ている

『柳内たくみ 著 ゲート1 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』の紹介です。



既に2012年1月に発売された5巻<冥門編>で完結はしていますが、このまま埋もれさすにはあまりにも勿体無い作品で正直番外編などで続編が出てくれる事を心から祈っている作品です(可能性はあるはずなのですが)。

元々はネットの小説投稿掲示板にて無料で読める小説として始まった作品で、ネットでの評判も大変良かった為書籍化&シリーズ化したようです。

内容としては、

ある日突如として日本の銀座に『ゲート』と呼ばれる異世界と通じる門が現れ、そこから大挙して異世界の国家の軍勢(所謂ファンタジー世界の装備や陣営の軍勢で基本は中世ヨーロッパまたはローマ軍等を髣髴とさせる兵とゴブリンやトロル、ワイバーン等の混成軍)が進軍してきて日中の銀座で人々の虐殺を始めます。

そしてそのまま占領宣言をなし更に侵略しようとしてくるところから始まっていきます。かつて城としても使われていた皇居へ主人公伊丹耀司二等陸尉が避難誘導し更に合流してきた警察と防備を固め、最終的には駆けつけた自衛隊による反撃で異世界軍は壊滅します。

しかしそこからが全ての本当の始まりとなるのです。理由は幾つかあります。

一つ、異世界軍(異世界での最大国家『帝国』の軍なので帝国軍と以降呼びます)による銀座を中心とした虐殺に対する報復が必要な事(銀座に的の侵攻拠点があり敵の正体もハッキリしない事もあるので国土防衛や政治的な意味等もある)。無論その上での日本国の法に則った抗議や賠償交渉も必要になる。

一つ、帝国軍が銀座侵攻してきた際に何人もの人々が拉致されている為、その救出が必要である。

一つ、ゲートの向こうの世界、異世界は全く新しいフロンティアであり、そこにある資源や領土の確保を狙う思惑や政治的な判断も出てきた為

他にも高度に政治的な思惑や国民感情等の後押しもあり日本国政府は異世界への自衛隊派遣を決定します。
それも小隊等といった小規模な派遣ではなく、異世界側のゲート設置地周辺を占領した上で本格的な基地を築き完全に軍備を整えた大規模な派遣です。

こうして異世界でそもそも戦争を仕掛けてきた異世界最大国家『帝国』を初めとする相手達と自衛隊を初めとする日本側との戦いや交流が始まっていくのです。

この作品は昔漫画や映画でもあった『戦国自衛隊』のファンタジー版と思えば大変判りやすいです。

しかし『戦国自衛隊』と『ゲート』には大きな違いが他にも色々あります。
それは例えば異世界(過去世界)で戦う事になる自衛隊の状況です。『戦国自衛隊』では不測の事態で戦国時代に行ってしまう為、装備もあるものだけ。補給にも限度が有り、強力な武装があるのに指揮統制が不全になり実力を十分に発揮出来ずにいるのに対し、『ゲート』では正式に国として正式な派遣で有りゲートがある為補給も万全、一軍として正常な指揮統制の元に派遣され戦う事になります。

これがどういう結果を生むか?答えは圧倒的な戦力差による蹂躙にも等しい一方的な戦闘です。
魔法や幻想種ワイバーン、ゴブリンやトロル等の戦力や圧倒的というにも馬鹿馬鹿しい程の大軍勢を敵にしますが、近代兵器の数々や整然と指揮統制の取れた戦運び、そしてそもそも戦争&戦闘に対する認識や意識の違いは自衛隊へ帝国や諸王国軍との戦いに連戦連勝をもたらします。

また『ゲート』がある事で交流を深めた異世界人を逆に日本に招く事も出来るのです。これによりより国家規模にストーリーは展開します。


以上の要素などだけでも十分に面白いだろうに、この作品では更に諸外国(アメリカや中国等の国々または異世界の国々)との政治駆け引きや謀略、諜報合戦、外交官達の緊迫した外交取引。
日本国内でも政治家同士の駆け引きやマスコミや色々な人々や勢力の動き。様々な要素がかなり深い内容で描かれて本当にホンットウにドキドキしながら続きを読める作品となっているのです。

主人公はオタク、昼行灯的な属性をもっている伊丹耀司二等陸尉(33)バツイチなのですが彼が異世界でエルフのテュカ、亜神(所謂、神になる直前の使途)ロウリィ、魔導士レレイらと出会い交流を深めていく様子も見所です(ぶっちゃけ色々あって後にダークエルフや帝国の姫も加わってハーレム展開になってるような?)。

主人公以外のキャラクター達も同じ自衛官達や政治家、外交官、他国の人間達、異世界の人々、本当に様々数多くのキャラクター達が出てきますがそれでも名前を結構覚えられるほどにそれぞれの立場や場所でそれぞれの動きをし物語を形作っています(中には恋愛要素もあればもっとドライなものまで)。

ここまでおススメできる作品も本当に珍しいレベルの作品なので、私のこの判りにくい解説では興味持てない!という方は騙されたと思って(本当に騙されたと思った方は申し訳ないですが)

是非アルファポリス公式ページで連載中の『ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』の漫画版を試しに読んでみて下さい!

無論端折っている所も多々あり原作に比べれば劣る所もありますが、漫画を描かれているのは軍隊モノの漫画をとても得意にされている竿尾悟先生ですので、漫画版も普通に考えればコミカライズとは思えない程驚くべき高さのレベルの内容になっています(女の子は可愛く、基本的な人物描写も大変上手い)。
ですので十分『ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』の面白さを体感してみるには丁度良いんじゃないかと思います。

ライトノベルと一緒に思って読むには重厚過ぎる内容なので、そこは注意が必要ですしお値段も1700円位?とかなり高いですがその価値は十二分にある作品なので未読の方は漫画版見て少しでも気になった方は是非、是非、是非とも試しに一巻だけでも買って読んでみて下さい!!!
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